第四の核

1987年、晩冬のモスクワ。タカ派で知られるKGB議長ゴボルシンは、西側世界転覆を狙う危険な野望――“オーロラ計画“を打ち立てた。それはモスクワ内部でも秘密裡に進行し、作戦の実行者、KGB工作員ペトロフスキーは議長直々に指令を受けた。同じころ、英国MI-5に所属するプレストンは度重なる上司との衝突から港湾担当へと左遷の憂き目を見る。だが、そこで彼は東側船籍の船員の事故死に遭遇し、恐るべき物質を発見する。ポロニウム、それは核爆弾の起爆装置となる。この物質は英国に潜入したペトロフスキーに渡るはずの物だった。

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