あめつちの日々
沖縄本島・読谷村の陶工・松田米司。沖縄の焼物には無限の魅力がある。陶工たちは自然と向き合い、体を駆使し、島の土はうつわになる。個人はいらない。ひたすら手を動かせば、沖縄の色、模様、形になる。暮らしを潤すものになる。
1972年の沖縄本土復帰後、文化を旗印に再生した沖縄本島・読谷村。かつての不発弾処理場は、沖縄文化を象徴する〝やちむんの里〟として生まれ変わった。
そして1992年、松田米司ら4人の若者が夢を託した北窯が、5年の歳月をかけて誕生。古き良き沖縄の姿をとどめるその窯は、健やかに力強く「今」が鼓動している。