流れ星が消えないうちに
(C)2015映画「流れ星が消えないうちに」製作委員会
本山奈緒子は、かつての恋人・加地径一郎の事故死の影響から、玄関でしか眠れなくなってしまった。流れる時間の中、いまでは新しく付き合っている恋人・川嶋巧との日常が、奈緒子にはあった。加地の親友であった巧と奈緒子にとって、この現実は加地に対する裏切りだと感じ、自分を責めていた。二人の時計の針は止まったまま…
ある日、奈緒子の父・本山諒が突然東京にやってきた。本山の転勤を機に家族は大分に引っ越し、奈緒子は東京で一人暮らしをしていた。「家出をしてきた」という父との二人暮らしが始まる。奈緒子、巧、本山の時間がゆるやかに動き始める。やがて、妹の本山絵里が加わり、それぞれが抱える問題が次第に明らかになっていく。
「動いてこそ見えてくるものがある」
それは、加地がよく口にしていた言葉。かけがえのない存在が、この世に残していった言葉。奈緒子たちの心に変化がもたらされようとしていた。