町奉行日記 鉄火牡丹

(C)KADOKAWA 1959
とある地方の大名松井摂津守が、江戸城内諸侯溜りで、隣国の藩主赤井播磨守から侮辱を受け、殿中で刃傷沙汰に及ぼうとした。播磨守は、摂津守領内には、“濠外”という治外法権的な暗黒街があり、近所迷惑だから取除いて貰いたいと言うのだ。町奉行が三度も辞職したという事情を知った摂津守は小姓頭の望月小平太に赴任を命じた。しかし、彼は粛正するはずの濠外にひたりきりという始末なのだ。

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