恋人たち
1954年のフランス=ディジョン。新聞社主の妻ジャンヌは閉塞的な日常からの逃避を月に2度のパリ行きと愛人ラウールとの密会に求めていた。逆に、ラウールたちを屋敷に迎えようと相談に出た帰り、車が故障した所を若い考古学者ベルナールに拾われ家に辿り着いた彼女。友人らを迎えたその晩、眠れずに戸外へ出ると、そこにベルナールの姿もあった。夢遊病者のように庭をさまよい歩き、いつしか二人は、ジャンヌの寝室で愛を交わす。そして翌朝、驚く夫や愛人をしり目に、彼女は新しい男と共に家を出る。心なしか浮かぬ表情で……。