日本の悲劇
(C)2012 MONKEY TOWN PRODUCTIONS
大病を患い残り少ない命を悟った不二男は、自室を封鎖し食事も水も摂ることをやめる。そんな父親の狂気に混乱し、怒り、悲しみ、呆然とする息子の義男。妻と子に去られた失業中の義男は、未だ生活を立て直せず、父親の年金を頼りに暮らしていた。そんな息子を残し、扉を固く閉じた父親の真意とは…。外部との接点をなくした極限状態の家族が、その果てに選ばざるを得なかった究極の愛の形。誰の身にも起こりうる現代社会の深淵を、鬼才・小林政広が描き出す。