手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく
(C)2011「手塚治虫のブッダ」製作委員会
今から2500年前のインド。王国間の争いが絶えず起こるここに、世界の王になると予言された男の子が誕生した。それは、シャカ国の王子、ゴータマ・シッダールタ。シッダールタは、盗賊の少女ミゲーラら身分の低い人々と心を通わせ、厳しい階級社会に疑問を抱くようになる。やがて強大なコーサラ国がシャカ国に攻め入り、激しい戦争が始まった。コーサラ国軍の指揮をとるのは、将軍の息子にして国一番の勇者チャプラ。奴隷の生まれを隠し、将軍の命を助けてのし上がった男である。最下層の身分から立身出世しようともがくチャプラと、人を救えるのなら高貴な身分を捨ててもいいと願うシッダールタ。二つの正反対の魂が戦場で交錯し、互いの運命が変わろうとしていた。人はなぜ生きるのか、なぜ苦しまなければならないのか。答えを見つけるために、シッダールタは富と名誉、妻と子供すら捨てて旅立つのだった。