銀馬将軍は来なかった
マンシギ少年が住む小さな村にも朝鮮戦争の戦火が迫り、村の長老が無事を祈願する祭礼を行う。チンギスハン率いる蒙古軍を撃退したと言い伝えられている銀馬にまたがって空からやってきた将軍が、戦争が起れば再びこの地に現れるという伝説があるのだ。しかし、祈願も空しくアメリカ兵が村にやってきたその夜、マンシギの母オルレは二人の兵士に強姦される。近所の村人達は、そんな彼女に同情するよりも、死ぬことによって貞節を守らなかったとマンシギ一家を村八分にする。そして、オルレは生活のために米軍キャンプの娼婦として生きる道を選ぶ。