P2

NY、クリスマス・イヴの夜。高層ビルのオフィスでひとり残業していたアンジェラは、ようやく仕事を片付け終えた。そしてエレベーターで地下2階駐車場＝P2に降り立った。しかし、車のエンジンがかからない。アンジェラのもとへ駐車場の警備員、トムが現れた。彼は修理を試みるが、やはり車は動かない。トムに、一緒にディナーにでも、と誘われたが、家族のもとへ急ぐため、彼に礼と別れを告げ、ビルの1Fに戻ってタクシーを呼んだ。タクシーが到着したが、出入口はロックされていて、アンジェラは外に出ることが出来ない。タクシーは通り過ぎて行ってしまう。ビルから出られなくなり、再び地下駐車場に戻ったアンジェラだが、今度は駐車場のライトが落ち、完全な暗闇の中に取り残されてしまう。地下では携帯電話の電波も届かず、途方に暮れたその時、何者かが彼女に近づき、背後から麻酔薬を嗅がせた…。意識を失っている間に白いドレスに着替えさせられ、目の前にはクリスマスケーキとキャンドル、ワインが並べられていた。テーブルの向かいには、サンタの扮装をしたトムの瞳が妖しく輝いていた。そしてその傍らには一匹の獰猛なシェパードがうなり声を上げていた。「メリークリスマス、アンジェラ」、トムがそう言った時、足に鎖をはめられた彼女は、警備員室の中に監禁されていることを知ったのだった。