殯(もがり)の森
(C)組画
豊かな自然に囲まれた、奈良県東部の山間地にある介護施設。ここには、軽度の認知症を患った人たちが、介護スタッフと一緒に共同生活をしている。しげきは、33年前に妻を亡くしている。以来、彼女との日々を心の奥にしまい込み、仕事に人生を捧げ生きていた。今、彼は亡き妻の想い出と共に静かな日々を過ごしていた。この施設に真千子が新しく介護福祉士としてやってきた。彼女は、子どもを亡くしたことがきっかけで夫と別れ、心に傷を持ちながらも毎日を懸命に生きようとしていた。やがて、真千子としげきは打ち解けあい、真千子は、しげきと一緒に妻の墓参りに行くことになる。途中で真千子が運転する車が脱輪。助けを呼びに行く真千子だったが、事態は思いもよらない展開になるのだった。
2007年のカンヌ国際映画祭で審査員特別グランプリをええ受賞。