叫(さけび)
(C)2006「叫」製作委員会
連続殺人犯を追う吉岡刑事の頭に、ある日、ふと自分が犯人ではないかという疑問が浮かぶ。曖昧な記憶にいら立ち苦悩する彼を、恋人の春江は静かに見つめている。吉岡は同僚の宮地の勧めで、精神科医の高木の元でカウンセリング治療を始めた。
- 公開日
- 2007年2月24日(土)
- 監督
- 黒沢清
- 脚本
- 黒沢清
- 撮影
- 芦澤明子
- 製作年
- 2006
- 製作国
- 日本
- 上映時間
- 104
- INTRODUCTION
- 続発する殺人事件を追う吉岡刑事。だが、調査をするうちに、自分が犯人ではないかという疑惑を感じる。そんな彼に不気味な叫び声が襲う。本作は、これまで数々の恐怖映画を世に送り出してきた、黒沢清監督が放つ新感覚のミステリー・ホラーである。主演は黒沢監督作品7作目の出演となる役所広司。そして、小西真奈美、伊原剛志、オダギリジョー、加瀬亮、さらに3年半ぶりにスクリーンに復帰した葉月里緒奈など個性派俳優陣が結集した。また、本作は、『リング』『呪怨』シリーズをはじめとするホラー映画ブームの仕掛け人であり、国際的に活躍する一瀬隆重プロデューサーが黒沢監督と初めてとタッグを組んだというのも話題となっている。本年度ヴェネチア国際映画祭にも正式招待され、絶賛を浴びた。
- STORY
- 殺人事件が続発。それは何れも吉岡刑事の周辺で起った。犯人を追い詰める立場の彼だったが、妙な感情に揺れはじめた。それは、被害者の周辺に灰かに残る自分の痕跡などから、自分が犯人ではないのかと疑念を抱くのだった。春江は吉岡と長い関係だが、微妙な距離を置いていた。吉岡の同僚・宮地も疑惑の目線を吉岡に向け始める。消えかけた記憶と過去に怯える吉岡は、精神科医・高木のカウンセリングを受けるが、思うような答えは出ない。ある日、吉岡は第一の殺人現場を、自分自身の記憶を確かめるように彷徨った。そこで、「あなただけ許します…」という無気味な叫びが聞こえてくるのだった。無表情な春江、事実解明の犠牲になる宮地、吉岡の闇を消せない精神科医・高木。「この船に乗って、裏側を覗いてみないか…」と誘う作業船の男。吉岡は知らぬ問に秘密に巻き込まれていく。この物語には、想像を絶するエンディングが待ち受けていたのだ。
- CASTING
- ●役所広司 1956年1月1日生まれ。長崎県出身。90年「オーロラの下で」で日本アカデミー賞優秀主演男優賞受賞。主な出演作は、「タンポポ」（85）、「Shall we ダンス？」（96）、「うなぎ」（97）、「ユリイカ」（00）、「SAYURI」（05）、「バベル」（06）、「THE有頂天ホテル」（06）など。 ●小西真奈美 1978年10月27日生まれ。鹿児島県出身。98年舞台「寝盗られ宗介」でデビュー。02年「阿弥陀堂だより」で日本アカデミー賞新人女優賞受賞。主な出演作は、「踊る大捜査線THE MOVIE2」（03）、「恋愛小説」（04）、「UDON」（06）、「天使の卵」（06）など。 ●葉月里緒奈 1975年7月11日東京都出身。主な出演作は、「写楽」（95）、「梟の城」（99）、「スパイ・ゾルゲ」（02）など。 ●伊原剛志 1963年11月6日生まれ。83年舞台「真夜中のパーティー」でデビュー。主な出演作は、「あぶない刑事リターンズ」（96）、「みんなのいえ」（01）、「硫黄島からの手紙」（06）など。 ●オダギリジョー 1976年2月16日生まれ。岡山県出身。03年「あずみ」で日本アカデミー賞新人賞受賞。主な出演作は、「血と骨」（04）、「オペレッタ狸御殿」（05）、「メゾン・ド・ヒミコ」、「05）、「ゆれる」（06）など。
- 配給会社
- エイベックス・エンタテインメントファントム・フィルム