敬愛なるベートーヴェン

(C)2006 Film & Entertainment VIP Medienfonds 2 GmbH & Co. KG
ベートーヴェンは”第九”を披露する4日前、まだ合唱パートが完成してなかった。音楽出版社のシュレンマーは、音楽学校にベートーヴェンのコピスト(写譜師)を依頼していた。そこに現れたのは、作曲家を志す若き女性アンナ・ホルツだった。アンナは、ベートーヴェンを尊敬し彼の音楽を愛していた。アンナは、ベートーヴェンのアトリエを訪ねて行く。しかし、女性のコピストが来たことにベートーヴェンは激怒するのだった。ところが、ただならぬアンナの才能を認めたベートーヴェンは、写譜の仕事をまかせることにした。ついに迎えた”第九”初演の日。ベートーヴェンは耳の不自由さで満足に指揮棒を振れない。そこでシュレンマーは、ベートーヴェンにテンポの合図を送る役目をアンナに頼んだ。アンナと二人三脚の指揮による、歴史に残る”第九”の演奏が始まった。第4楽章「歓喜の歌」の演奏終了と共に鳴り響く拍手喝采の音。総立ちの観客。しかし、劇場中にこだまする大歓声はベートーヴェンに届いていない。そのことに気づいたアンナは、指揮台のベートーヴェンを客席に振り向かせた。観客の熱狂ぶりを見て大喜びのベートーヴェンは、「2人でやり遂げた!」と、アンナに賞賛の言葉を贈るのだった。

ShareSNSでシェアしよう!

TOP