スクラップ・ヘブン
(C)2005「スクラップ・ヘブン」パートナーズ
警察官になった粕谷シンゴは、正義の見方として活躍を夢見ていたが、毎日、事務処理ばかりのデスクワークでうんざりしていた。ある日、彼はバスジャックに遭遇。若い男とサングラスをかけた女が乗り合わせていた。シンゴは活躍する絶好の場面だったが、手も足も出ない。犯人の発砲に若い男が倒れ、女の片目から義眼が転がっていく。そして犯人は自ら銃身をくわえた。それから3カ月後、シンゴは、バスで撃たれた若い男・テツに偶然再会する。シンゴは、テツに向かって鬱憤をぶちまけるのだった。そして、テツは復讐の代行業というゲームを提案した。早速やってきた依頼人は、母親を医療ミスで殺された看護士。事故を隠蔽している院長へ復讐してほしいと言う。清掃員姿で院長室へ潜入したふたりは、院長を縛り上げてデタラメな特大注射を突きつける。院長の狼狽ぶりと、大絶叫に二人は笑いが止まらない。続いては小学生の男の子から、虐待する母親への復讐。「子供を助けてほしければ…」とふざけた指示を連発する。あたふたと走り回る母親の様子に大爆笑。こうして、次々と「復讐依頼」にのめり込んでいく。そんな時、バスに乗り合わせた義眼の女・サキが電話してきた。サキの依頼は、親からの縁談話をかわすために恋人のふりをしてほしいという。何とか無事に役目を果たすが、サキはつれない態度。サキは薬剤師で自室で爆薬を精製しているのだ。シンゴはそれを知らずにいた。二人のゲームはますます加熱。警察組織という「クソ」の目を覚ますには、拳銃でも盗むしかないなと言うシンゴに、テツが乗ったのだ。二人は、どしゃぶりの雨の中、交番の前に潜んだ。