誰がために

昔ながらの面影をわずかに残す東京の下町。報道カメラマンだった民郎は、父親の急死により写真館の後を継ぐが、満たされない日々を送っていた。ある日、幼なじみのマリが友人の亜弥子を連れてきた。亜弥子と民郎は一目で惹かれあう。共に心に欠けた部分を持っていた二人は、それを埋めるように深く愛し合い、やがて亜弥子は妊娠する。しかし、幸せな日々も束の間だった。
公開日
2005年10月15日(土)
監督
日向寺太郎
脚本
加藤正人 日向寺太郎
撮影
川上皓市
音楽
矢野顕子
出演
浅野忠信 エリカ 池脇千鶴 小池徹平 宮下順子 烏丸せつこ 香川照之 菊地凛子
製作年
2005
製作国
日本
上映時間
97
INTRODUCTION
巨匠・黒木和雄監督を師と仰ぎ、『美しい夏キリシマ』『スリ』などの作品で助監督を担当していた、新鋭・日向寺太郎監督のデビュー作。ひとりの少年によって、新婚の妻とお腹の中の子供の命までも奪われてしまった夫。その残された夫の複雑な感情を余すところなく描き、観客に様々な疑問を投げかけている。出演は、日本映画界を代表する若手俳優陣が揃った。主人公の民郎役には、日本アカデミー賞をはじめ多数の映画賞受賞歴を持つ演技派、浅野忠信。妻の亜弥子役には、『ワンダフルライフ』、『美しい夏キリシマ』での瑞々しい演技が光る小田エリカ。幼なじみのマリ役には、『ジョゼと虎と魚たち』で確かな演技力の評価を得た池脇千鶴。少年役には、『ごくせん』『ウォーターボーイズ』等のTVドラマで活躍する小池徹平。小池は本作が映画初出演となる。その他、宮下順子、烏丸せつこ、小倉一郎、眞島秀和、菊地凛子、香川照之など実力派たちが顔を揃えている。スタッフもベテランが結集。脚本はシナリオ作家協会理事を務める加藤正人。美術監修に美術界の重鎮・木村威夫。そして、撮影は「橋のない川」「折り梅」などを手掛けた川上恒市が担当している。
STORY
風情が残る、東京の下町で写真館を営む父が亡くなって、民郎が後を継ぐ。彼は報道カメラマンだった。ある日、幼なじみのマリが友人の亜弥子(エリカ)を連れてきた。亜弥子と民郎は一目で惹かれあった。お互いに心に欠けた部分を持っていた二人は、それを埋めるように深く愛し合い、やがて亜弥子は妊娠する。しかし、幸せな日々は一転するのだった。亜弥子は一面識もない少年(小池徹平)によって殺されてしまう。理不尽な暴力に、やり場のない怒りと悲しみから、民郎は失意の日々を送るのだった。何とか日常生活を取り戻そうとするが、湧き起こる感情は抑え切れない。民郎への思いを抱き続けているマリは民郎を励ます。そして、立ち直らせようとするのだった。そんな時、少年は軽い刑罰しか受けず、少年院を出所。それを知った民郎は、亜弥子への愛、少年への復讐心、マリへの思いなど感情が大きく揺れ動く。
CASTING
●浅野忠信 1973年生まれ。神奈川県出身。90年、「バタアシ金魚」で映画デビュー。第55回毎日映画コンクール主演男優賞、第27回日本アカデミー賞優秀助演男優賞、第19回高崎映画祭最優秀主演男優賞など受賞歴多数。主な出演作は「PiC NiC」(96)、「御法度」(99)、「殺し屋1」(01)、「座頭市」(03)、「珈琲時光」(04)など。 ●エリカ 1979年生まれ。沖縄県出身。1995年「ひめゆりの塔」で映画デビュー。主な出演作は、「ワンダフルライフ」(98)、「美しい夏キリシマ」(03)、「もう一度キス」など。 ●池脇千鶴 1981年生まれ。大阪府出身。99年に市川準監督「大阪物語」で映画デビューし、第73回キネマ旬報新人女優賞、第23回日本アカデミー賞新人俳優賞など数々の新人賞を受賞。近作は、映画「ジョゼと虎と魚たち」(03)、「きょうのできごと」(03)など。 ●小池徹平 1986年生まれ。大阪府生出身。01年、第14代ジュノンスーパーボーイ・グランプリを受賞して芸能界へ。主な出演作は、「ヤンキー母校に帰る」、「ウォーターボーイズ2」、「ごくせん」など。ウエンツ瑛士×小池徹平MUSIC PROJECTでCDやライブなど音楽活動も行っている。
配給会社
パル企画マジックアワー

ShareSNSでシェアしよう!

TOP