メリンダとメリンダ
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街角のカフェで、劇作家たちが談笑している。一人は喜劇が、もう一人は悲劇が得意なフィールドになっているらしい。その時、もう一人の男が、あるシチュエーションを提案する。それをベースに、もし喜劇にするなら、悲劇なら、という二通りの物語がオーバーラップしながら語られていく。こういうシチュエーション・ムービーは複数のストーリーを並行して展開させていくため、どうしても話が輻輳して、ときとして混乱してしまうことさえある。そのためには構成力と編集の力がとても重要だと思う。「スライディング・ドア」(1997)や最近の「バタフライ・エフェクト」のように、緻密に計算されつくした演出があってこそ、優れたエンタテインメントになり得る。この難しい命題に挑んだウディ・アレンは、二人の劇作家という狂言回しの役を設定し、時々彼らを登場させることで話のメリハリをはっきりさせ、ストーリー全体をスッキリとまとめ上げた。さすがと言うべきだろう。さらに彼の持ち味の洗練されたユーモアも存分にちりばめて、一級作品に仕上げきった。ウディ健在。見応え充分。
- 公開日
- 2005年6月25日(土)
- 監督
- ウディ・アレン
- 脚本
- ウディ・アレン
- 撮影
- ヴィルモス・ジグモンド
- 出演
- ラダ・ミッチェル クロエ・セヴィニー ジョニー・リー・ミラー ウィル・フェレル キウェテル・イジョフォー アマンダ・ピート ウォーレス・ショーン シャロム・ハーロウ ジョシュ・ブローリン スティーヴ・カレル ブルック・スミス
- 製作年
- 2004
- 製作国
- 米
- 原題
- MELINDA AND MELINDA
- 上映時間
- 100