コックリさん
イヌァ女子高校は、都会から離れた閉鎖的な村にあった。ソウルから転校してきたユジンと2人は、4人組の同級生からの陰湿ないじめに苦しんでいた。耐え切れなくなったユジンは、《コックリさん》で4人組に呪いをかけようと言い出したのだ。深夜の2年7組の教室で、呪いの儀式が行われた。呪いの効果を高めるために、2年7組に伝わる《呪われた29番の席》で4人組の名前が書かれたノートを開いたのだ。3人は一緒にボールペンを握り、目を閉じる。彼女たちの意思とは無関係に、次々と名前を塗りつぶしていくボールペン。怪しげな気配を察知したユジンは、とっさに目を開いた。その時、彼女の瞳がとらえたのは、ボールペンを握る3人の手とは別の、禍々しい女性の手。そして、その手の主を彼女が見た時、深夜の教室にユジンの悲鳴が響きわたった。翌日、2年7組の29番の席には女子高生の変死体があった。使い捨てライターを握ったまま、頭、顔、手が黒く煤け、彼女の目は恐怖に見開かれている。ユジンたちがコックリさんで呪いをかけた4人組の一人、イ・ヘジだったのだ。この日、若く美しい美術教師ウンジュが赴任してきた。彼女が出席をとっていると突然、生徒たちは悲鳴をあげて教室を出て行った。不審に思うウンジュに、ユジンが言い放つ。「先生が名前を呼んだ、29番のキム・インスクなんて子は、このクラスにはいません」。昨晩以来、ユジンには鬼神を見ることができる不思議な力が宿っていたが、この時彼女は、ウンジュの背後に潜む「何か」の気配を感じていたのだ。