ロスト･メモリーズ

ソウルは、東京・大阪に継ぐアジアで第三の都市として繁栄を極めている。100年の間、朝鮮半島は日本に統治され平和は保たれてきたのだ。しかし、水面下では、朝鮮独立を叫び地下深く潜伏している武装組織と、彼らを根絶しようとするJBI(特殊捜査隊)との戦闘が続いていた。ある日、武装組織は財界の大物が主催する博覧会に密かに進入。人質をとり会場占拠に成功する。緊急出動したJBIは、エリート出身の特殊要員で朝鮮系日本人の坂本と西郷を投入し、熾烈な戦闘の末、武装組織の鎮圧に成功する。しかし、博覧会占拠事件を捜査していた坂本は一連の謎に突き当たり、捜査をつづける。そして、武装組織が「月霊」という遺物を奪うために博覧会に進入したことや、彼らが以前から大きな犠牲を払いながら「月霊」を手に入れようとしていた事実を突き止める。しかし、JBI本部は占拠事件を隠蔽しようと画策。事件の裏に巨大な秘密が存在していると直感した坂本は、武装組織との接触に乗り出すのだった。「これ以上深入りするな」。本部の警告や親友の西郷の忠告さえも阪本の耳には届かない。果たして、坂本は死線を超え、事件の背後に隠された巨大な秘密を探り出せるのだろうか。