ションヤンの酒家(みせ)
美人で勝気なションヤン。彼女が開いている一軒の屋台は今日も流行っている。しかし、彼女にも悩みがあった。彼女の親族たちが抱える問題や、都市開発の波により酒家(みせ)が失くなってしまう不安もある。また、自分の恋もままならない。
- 公開日
- 2004年2月7日(土)
- 監督
- フォ・ジェンチイ
- 脚本
- チウ・シー
- 撮影
- スン・ミン
- 音楽
- ワン・シャオフォン
- 製作年
- 2002
- 製作国
- 中国
- 原題
- LIFE SHOW/生活秀
- 上映時間
- 106
- INTRODUCTION
- 美人で勝気なションヤン。彼女が開いている一軒の屋台は今日も流行っている。しかし、彼女にも悩みがあった。彼女の親族たちが抱える問題や、都市開発の波により酒家(みせ)が失くなってしまう不安もある。また、自分の恋もままならない。監督はフォ・ジェンチイ。前作「山の郵便配達」は牧歌的な作品で田舎の山地の人々の生活を描いて大きな共感を呼んだ。今度は一転して、地方都市の繁華街の雑踏の中に生きるひとりの女性の悩み多い日々を細やかに描いている。都会に生きる女性の喜び、悲しみ、不安を目まぐるしく変化する現在の中国を背景に描き、中国が抱える“家族”さえ問題も浮上させているのだ。この作品の魅力は、屋台の女主人ションヤンを演じる陶紅(タオ・ホン)のあふれるような色香とこの街の風情。特に陶紅の芝居が圧倒的で、本格的な女優が現れたと絶賛された。日本で知られている中国女優にはない、新鮮な魅力をふんだんに見せてくれる。「山の郵便配達」から「ションヤンの酒家」へ。大地を踏みしめて生きる人間は、確実に引きつがれているのだ。
- STORY
- 急激な都市開発が進む、古都・重慶。その一角でションヤンは屋台を営んでいる。“ジュウジュウ酒家”という名の小さな店。名物“鴨の首”が人気で毎日のように通ってくる男もいる。料理もさることながら、彼らのお目当ては明るくて陽気な彼女、ションヤンだ。しかし、ションヤンはそんな店の顔とは裏腹に様々な悩みを抱えていた。兄は気弱な男で妻に頭が上がらない。株にはまっている妻は十歳になる息子をションヤンに預け、外を跳び歩いている。母親は弟を産んですぐに亡くなった。父は京劇女優と親しくなって家を出た。母親代わりとなって育てた弟ジュウジュウは、薬物中毒になり更生施設に入っている。この旧市街にも、開発の話が広がり始めている。屋台街を取り壊し再開発しようというのだ。それが現実のものとなったとき、店はどうするのか。大きな重荷が、長女のションヤンにのしかかる。彼女の心の救いは、かわいい甥の面倒をみることと、毎晩のように店に通ってくる、結構頼りになりそうな中年男の卓が自分に惚れているらしいことである。そこである日、誘われるままに彼と観光地のホテルに行くことになるのだが、、、。
- CASTING
- ●陶紅(タオ・ホン) 女優・歌手 四川省・重慶生まれ。主な出演作品は、映画では「筏の客」(92)、「婦警」(93)、「暖かい夏の日」(99)など。そのほか、10作品以上のテレビドラマや新劇などで活躍。歌手としても各種作品の主題歌を担当している。「ションヤンの酒家」で上海国際映画祭最優秀女優賞を獲得。 <監督>霍 建起(フォ・ジェンチイ) 中国映画人協会会員。監督した映画《贏家》が金鶏賞の最優秀作品賞と最優秀監督賞を、映画「山の郵便配達」は金鶏賞の最優秀作品賞を、映画《藍色愛情》が中国映画華表賞の優秀作品賞を、金鶏賞の最優秀監督賞を受賞した。 <脚本>思 蕪(ス・ウ) 中国国家宣伝部分化芸術課副課長、中国映画人協会会員。脚本を書いた「山の郵便配達」が金鶏賞の最優秀映画賞を、《贏家》が同じく金鶏賞の最優秀作品賞と最優秀脚本賞を《藍色愛情》が中国映画“華表賞”の優秀作品賞を受賞している。 <撮影>孫 明(ソン・ミィン) 北京電影学院卒撮影学科業。《法官媽媽》、《八瓣格桑花》などの撮影を務めている。短編《上班下班》が香港学生祭の金賞を受賞している。 <音楽>王 小鋒(ワン・ショウフン) 中国ラジオ芸術団の作曲家。「山の郵便配達」、《藍色愛情》など多数の映画・テレビドラマの作曲を担当している。作曲作品《从頭再来》は音楽界の賞を多数受賞している。
- 配給会社
- 角川ヘラルド映画