油断大敵

(C)「油断大敵」製作委員会
関川仁は、駐在所勤務から泥棒専門の刑事になった。妻を亡くして8歳の娘・美咲を男手ひとつで育てている。そんなある日、だるま工場で盗難事件が起きた。犯人は窓から侵入、被害額は60万円也。数日後、故障した美咲の自転車を、通りすがりの男が手際よく修理してくれた。その男に丁寧に礼を述べる仁だが、自転車を直した工具をしまう男の鞄の中に、盗難現場のだるま工場で飼っていたピラニアの餌の缶を発見する。頭を下げながら警察手帳を見せる仁。仁が検挙したのは大泥棒・猫田定吉、通称・ネコだった。彼に犯行を自供させるのはベテラン刑事でも至難の技だという。35回検挙されても前科は5犯、6回に5回は逃げられてしまうのだ。しかし、仁の馬鹿正直で実直な所を気に入ったのか、男やもめで娘を育てる彼を不憫に思ったのか、遂に犯行を語り始めた。これがネコと仁、二人の追いかけっこの始まりだった。その出会いから10年。ネコが昔から通っている居酒屋に通い始めていた彼は女将から、久しぶりに現れたネコの体調不良を知らされた。管轄内の古美術店で盗難事件が起こり、早速現場検証に向かった仁が見たのは見覚えのあるピラニアの餌の缶だった。間もなくネコを逮捕した仁は、ネコの自供を引き出すべく、取調べにかかるのだった。
公開日
2004年1月17日(土)
監督
成島出
脚本
小松與志子 真辺克彦 飯塚訓
撮影
長沼六男
音楽
ショーロ・クラブ
出演
役所広司 柄本明 夏川結衣 菅野莉央 前田綾花 水橋研二 津川雅彦 奥田瑛二 淡路恵子
製作年
2002
製作国
日本
上映時間
110
INTRODUCTION
元群馬県警警察官・飯塚訓のドキュメンタリー短編集「捕まえるヤツ・逃げるヤツ」を基に作られた、人情味溢れる刑事と憎めない大泥棒の話だ。主人公の刑事・仁を演じるのは『Shall we ダンス?』『失楽園』など常に時代が求める役柄を演じてきた役所広司。主人公が刑事として成長していく微妙な変化を見事に表現している。伝説の泥棒ネコを、『うなぎ』『ドッペルゲンガー』で役所と共演してきた怪優・柄本明が、人を食った芝居で大泥棒の逸話を演じている。思いを寄せる女性・牧子先生に『壬生義士伝』の夏川結衣、ネコが通う居酒屋の女将に淡路恵子が扮し、17歳の娘役を演じる前田綾花、同僚刑事役の水橋研二、加えて津川雅彦、奥田瑛二らの俳優陣が華を添えている。監督は本作がデビューとなる成島出。これまでは、『笑う蛙』『T.R.Y.』などの脚本家として活躍してきた。映画の風景は榛名山や伊香保温泉の情緒ある石段、名物だるまの生産工場など、群馬県と同じ内陸で育った成島監督の子どもの頃体験した懐かしい出来事をイメージに重ねる。撮影は、山田洋次監督の『学校』、『たそがれ清兵衛』の名カメラマン、長沼六男。美しい風景を描いている。
STORY
関川仁は、駐在所勤務から泥棒専門の刑事になった。妻を亡くして8歳の娘・美咲を男手ひとつで育てている。そんなある日、だるま工場で盗難事件が起きた。犯人は窓から侵入、被害額は60万円也。数日後、故障した美咲の自転車を、通りすがりの男が手際よく修理してくれた。その男に丁寧に礼を述べる仁だが、自転車を直した工具をしまう男の鞄の中に、盗難現場のだるま工場で飼っていたピラニアの餌の缶を発見する。頭を下げながら警察手帳を見せる仁。仁が検挙したのは大泥棒・猫田定吉、通称・ネコだった。彼に犯行を自供させるのはベテラン刑事でも至難の技だという。35回検挙されても前科は5犯、6回に5回は逃げられてしまうのだ。しかし、仁の馬鹿正直で実直な所を気に入ったのか、男やもめで娘を育てる彼を不憫に思ったのか、遂に犯行を語り始めた。これがネコと仁、二人の追いかけっこの始まりだった。その出会いから10年。ネコが昔から通っている居酒屋に通い始めていた彼は女将から、久しぶりに現れたネコの体調不良を知らされた。管轄内の古美術店で盗難事件が起こり、早速現場検証に向かった仁が見たのは見覚えのあるピラニアの餌の缶だった。間もなくネコを逮捕した仁は、ネコの自供を引き出すべく、取調べにかかるのだった。
CASTING
●役所広司(関川仁) 1956年1月1日生まれ。83年、NHK大河ドラマ「徳川家康」で注目を浴びる。90年、「オーロラの下で」で日本アカデミー賞優秀主演男優賞を獲得。他多数受賞。主な出演作は「KAMIKAZETAXI」(95)、「Shall we ダンス?」(96)、「眠る男」(96)、「シャブ極道」(96)、「うなぎ」(97)、「赤い橋の下のぬるい水」(97)、「ドッペルゲンガー」(03)など。 ●柄本明(猫田定吉(ネコ)) 194811月3日生まれ。76年、「東京乾電池」を結成。映画は79年「下落合焼鳥ムービー」でデビュー。98年、「カンゾー先生」で日本アカデミー賞主演男優賞他多数の賞を獲得。主な出演作は「ヒポクラテスたち」(80)、「セーラー服と機関銃」(81)、「二代目はクリスチャン」(85)、「Shall we ダンス?」(96)、「うなぎ」(96)、「座頭市」(03)、「解夏」(04)など。 ●夏川結衣(牧子先生) 1968年6月1日生まれ。熊本県出身。93年、「空がこんなに青いわけがない」で映画デビュー。94年、「夜がまた来る」でヨコハマ映画祭最優秀新人賞を獲得。主な出演作は「蔵」(95)、「死国」(99)、「アカシアの道」(00)、「壬生義士伝」(03)、「卒業」(03)、「スパイ・ゾルゲ」(03)、「座頭市」(03)など。 ●前田綾花(美咲(17歳)) 1983年8月18日生まれ。長崎出身。98年、雑誌「nicola」の専属モデルでデビュー。00年、「シンプルライフ・シンドローム」で映画デビュー。主な出演作は「天使の火遊び」(01)、「夢なら醒めて」(02)など。
映倫
99
配給会社
ゼアリズエンタープライズ

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