名もなきアフリカの地で

2002年の米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞。ナチスドイツの迫害から逃れ、アフリカへ移住したユダヤ人家族の壮大な軌跡。 ナチスの迫害から逃れるため、ドイツからケニアへ渡った少女レギーナ。母イエッテルにとってそこは厳しい環境だったが、料理人のオウアらと出会い友情が芽生えていった。第二次大戦が始まると、ドイツ人は英国軍に身柄を拘束され、父ヴァルターはナイロビの収容所へ移された。女性と子供たちの収容先はなぜか一流ホテルだった。1944年、英国軍に加わることになったヴァルターは、一緒にナイロビへ行こうとイエッテルを誘う。しかし、イエッテルは夫の誘いを断る。嫌っていたはずの農場生活に、自分の居場所を見つけ出していたのだ。そして、終戦。家族3人でドイツに帰ろうというヴァルター。しかし、そんなヴァルターの申し出にとまどうイエッテルとレギーナ。イエッテルもレギーナもすでに、ケニアでの生活に生きがいを見出すようになっていた。