スウェプト･アウェイ

ギリシアからイタリアヘと向かうクルーズ。その一行の中にどうしてもその旅を楽しめないアンバーがいた。彼女は、どうしようもないくらい傲慢で利己的。製薬業界の大物である夫のトニーとの夫婦仲も冷え切っている。同行する二組の友人カップルたちも、彼女の怒りを静めることはできない。そして船員ジュゼッベに、彼女は憤懣の怒りをぶちまけるのだった。そんなある日、洞窟探検に向かった友人たちに遅れたアンバーは、無理やりボートを出させ、洞窟へと向かうその途中、ボートが故障。二人は地中海の真中で迷子になってしまう。助けも来ず、食料もないそして激しい嵐に見舞われるのだった。そんな状況の中、次第に二人の関係が逆転していく。嵐が去り、ようやく島へとたどり着き、助けを求めて島中を巡るがそこは無人島だったのだ。大自然の中での生活に慣れたジュゼッペが自力で生活を始めるのに比べ、アンバーはなすすべもない。二人の関係は完全に逆転。そしてアンバーはそこでの生き方を学び、かってなかった自分を発見する。無人島での厳しい暮らしはかけがえのない愛の時へと変わっていく。そんな時、二人の前に、クルーズ船が現れるのだった。