バタフライ
時間と地名が不明の韓国のある仮想都市。酸性雨で堕落したこの都市に忘れたい記憶だけを消す忘却のウイルスが存在するといううわさが飛び交い始める。苦痛の記憶を忘れるためにそこに集まる人々。アンナも7か月になった子供を堕胎した罪の意識を振り切るために、忘却のウイルスを探してその仮想の都市にやってくる。
彼女を待つのは、ウイルスガイドのユキと孤児出身の旅行社所属タクシー運転手K。蝶々の群れがウイルス地域で案内するという情報によって、酸性雨の危険をかえりみず3人が到着した所は巨大な工事現場。そこでアンナは、数多くの蝶々群れ、ガイドたちも、の悲しい声など、奇異な雰囲気によって自分のつらい記憶を幻覚の中で見ることになる。