春来る鬼
遥か昔、日本列島北端に北の浜という村落があった。漁師のさぶろうしは村長の娘ゆのと愛し合っていたが、身分が違うため結ばれることができない。二人は嵐の中を舟で駆け落ちするが、二人を乗せた舟はそのまま鬼の岬に漂着してしまう。長老のくっくねは二人を歓迎するが、他の村民たちはよそ者に心を開こうとしない。捕らえられた二人は村長の頭屋の屋敷へ連行され、ゆのは屋敷奉公することに。そしてさぶろうしは三種類の「ためし」に挑み、何とか課題をクリアしていく。だがそのころ、村ではジャビという流行り病が蔓延していた。