有りがたうさん
(C)1936 松竹
“有りがとうさん“は南伊豆を廻る定期バスの青年運転手である。狭い道をバスが通れるようにと道をゆずってくれる土地の人たちのみならず、牛や山羊や犬などの動物たちまでにも“有りがとう“と礼を言って走り去って行く青年に“有りがとうさん“というアダ名がついた。今日もバスには若い娘を売りにいく老母、水商売の女、怪しげな保険の勧誘員、金山かもわからぬ山で金を求めて採掘をし続ける男、狩猟家、行商人たちが乗っていた。そんな乗客たちと道往く人々の人生の点景。
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