白と黒の同窓会

絵理奈が自宅に帰ってくると郵便受けに2通のハガキ。中学校と高校の同窓会の知らせだった。「…同時に 2 通も」 目を通してみると、開催日時と開催される居酒屋まで全く同じ。すぐに誰かの悪戯を疑ったが、中学校と高校に自 分を繋ぐ人物など1人もいなかった。いるはずがなかった。クラスのイジられ役であり逃げ出したかった中学時代。クラスの人気者であり中心人物でもあった高校時代。隠し通して来た全く別人の顔。高校の同窓会には惹かれつつも、同じ屋根の下、中学校の同級生に会うのが怖かった。両方に不参加の断りを入れようと思っていた矢先、2本の電話が掛かって来る。中学時代のクライメイトである女番長。そして、もう1本は高校時代の大親友。2人はそれぞれに同窓会の幹事を務めていた。どちらにも断り切れなかったエリナは、両方の同窓会に参加することになってしまう。エリナにとって最悪の夜、“同窓会ダブルブッキング”が幕を開ける―。

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