脚本・監督 関根光才、俳優・杏主演の映画『かくしごと』より、本編映像が初解禁。さらに、原作「噓」の作者北國浩二先生よりコメントが到着した。
原作は「ミステリー作家が描く感動小説」として評価も高い、北國浩二の「噓」。主人公・千紗子役に、ドラマ、映画、モデルと幅広く活躍する俳優、杏。「今の自分だからこそ演じることができる」と、その深い母性を芝居を超えて体現し、鮮やかに観る者の心に焼き付ける。今回到着したのは登場人物それぞれの嘘/かくしごとがカギとなっている本作の要となる千紗子が<嘘>をつく本編映像だ。
事故をきっかけに出会った少年と千紗子のある朝をとらえた本映像。記憶を失った少年に「なにか、思い出した?」と尋ねるも、少年は暗い表情でうつむいてしまう。そんな少年の頬を包み、「そんな顔しないで」と微笑む千紗子の姿はまるで母親のようだ。そして、千紗子は少年の両手をとり、「あなたのこと、教えてあげる」と切り出し、「あなたは私の子供なの」と<嘘>をつき、「拓未」という名前を教える──。
■かくしごと 本編映像①千紗子の嘘
嘘を伝える瞬間の張り詰めた空気に、千紗子のこの子の母になるという強い覚悟が滲み出る緊迫のワンシーン。この嘘をきっかけに、千紗子・拓未・孝蔵は本当の家族(・・・・・)のように暮らしていくことになるが、千紗子の嘘はいつまで通用するのだろうか。そして、千紗子のついた嘘と覚悟、その裏側には過去のある出来事が隠されているのだった……。千紗子と、千紗子を取り巻く人物たちがそれぞれに抱える“かくしごと”とは?その全貌を劇場で目撃していただきたい。
さらに、本作の原作小説「噓」の作者である北國浩二先生より、劇場公開を祝うコメントが到着した。「ミステリー作家が描く感動小説」として評価も高い「噓」は、2011年に発刊。2012年に河野プロデューサーが「噓」で描かれるテーマに深い感銘を受け、出版社に映画化の希望を伝えたところから、映画『かくしごと』プロジェクトが始まった。河野プロデューサーは「最初に読んだ時は父と娘のストーリーに感動して、号泣してしまいました。しばらくして自分が出産した後にまた読み返したら、今度は主人公と少年の絆に胸を打たれました。いろんな世代の人に響く作品だと思い、ぜひ映画化したいと思いました」と作品の魅力を熱弁している。
河野Pから挙げられたいくつかの映画化の候補となる作品から「噓」を選んだ関根監督は、「読んでみたところ、これは個人的にチャレンジしたい題材だと思ったことが始まりです。虐待や老人介護などテーマが社会問題だから扱いたいというよりは、個人的に気になっていることとして、向き合ってみたいという気持ちを強く持ちました。僕はじいちゃん子で育ったんですけど、その祖父が認知症になってしまって。でも、当時、僕は中高生でしたが、その現実をよく分かってなかったんですよ。当時の僕がこういう本を知っていて、情報を得ていれば、あの時ああしてあげられたな、こうしてあげられたなって思いました。また、個人的に子どもへの、凄惨な虐待事件も気になっていたこともあります」と原作「噓」への想いを語った。
北國先生は本作について「『嘘』ではなく『かくしごと』の世界は、人がふだん隠している感情が露呈し、罪や愛、怒りや悲しみ、後悔と希望、そしてやさしさがあふれ出す世界だ。ぼくは何度か涙した。心を温めてくれる涙だった。」とコメント。杏の演技や、原作とは違うラストシーンについても絶賛のコメントを寄せている。
6月7日(金)TOHOシネマズ 日比谷、テアトル新宿他全国ロードショー