もう一度観たいあの映画 VOL.24 『ガルシアの首』

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もう一度観たいあの映画 VOL.24 『ガルシアの首』

監督:サム・ペキンパー 主演:ウォーレン・オーツ
【STORY】
メキシコの広大な牧場を支配する大地主エル・イエフェは、愛娘テレサを妊娠させたのがアルフレッド・ガルシアと知って怒り狂い、ガルシアの首に100万ドルの賞金をかける。エルの手下はメキシコ・シティに向かい、ガルシアの行方を探し出すため酒場で聞き込みを始める。その様子に大金の匂いを嗅ぎつけた酒場のピアノ弾きベニーは、情報を得るためガルシアと関係のあった情婦のエリータに近づくが、ガルシアはすでに自動車事故で死んだと知らされる。ベニーはガルシアの首をとるために、エリータを連れ、ガルシアが埋葬されている墓場に向かうが…。

【comment】
冒頭、娘を妊娠させられ、怒り狂った大地主というかギャングのボスが、「ガルシアの首をもってこ~い」と叫ぶところから始まります。なんとその賞金は100万ドル、現在でも日本円で1億円以上、未婚とはいえ娘も合意の妊娠なのに…よっぽど頭にきたのか、とにかく破格の賞金をぶちかまします。
当のガルシアですが、ストーリーにあるようにすでに事故で死んでいます。ガルシアの墓場を
知っているのはガルシアと関係のあったエリータ、ベニーはエリータとガルシアの墓場に向かいます。そして、ガルシアの首を墓から掘り出してからは、ベニー(ウォーレン・オーツ)と手下たちが賞金目当てに生首の奪い合い&銃撃戦、そして多数の人間が死ぬといったサム・ペキンパーならではのバイオレンス・アクションの始まりです。

最後はベニーがガルシアの首をボスのもとに届けるためにメキシコに向かうのですが、生首の入ったずた袋にはハエがたかり、車内もハエがいっぱいなんです。生首そのものは映りませんが、なんとも映像から腐敗臭が臭ってくる勢いです。ちなみにベニーの白いスーツも争いで汚れまくっています。

少々ネタバレになりますが、エリータはガルシアの墓場で、ボスの手下に襲われ殺されちゃうんです。エリータを愛していて、結婚まで考えていたベニーは、金目当てというより、復讐と怒りでボスのいる屋敷に向かいます。この時、ベニーには怒りでアドレナリンが出まくっているんですね。大勢の手下たちがいる中、なんと正面からたった一人で乗り込みます…。
イケメンもこれといった美女も出てこない、おっさんたちの銃撃戦…とにかく男くさい、暑苦しい映画です。

サム・ペキンパー監督『ワイルド・バンチ』、ウォーレン・オーツも出演しています。
◇『ワイルド・バンチ

『ガルシアの首』ではヒッピー役で登場するクリス・クリストファーソン、
サム・ペキンパー監督の「コンボイ」では主役です。
◇『コンボイ

サム・ペキンパー監督『ゲッタウェイ』、マックイーン主演ですね。
◇『ゲッタウェイ

サム・ペキンパー監督『わらの犬』、この映画もバイオレンス度高めです。
◇『わらの犬

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作品紹介

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